からだの痛みが生じたら脳に話しかけよう

本の紹介

先日、原因が特定できない痛みはTMS(緊張性筋炎症候群)であることを書きました。
痛みの原因は抑圧された感情(怒り)。
治療のポイントは、その怒りのもとになったことを知ること、もしくは特定しようと自分の心と向き合う姿勢が大切なのです。

脊柱管狭窄症やヘルニアなど、病院では骨の構造異常から痛みが生じると診断されるケースがありますが、実際にはレントゲンやMRIで脊柱管狭窄症やヘルニアだと診断されても全く痛みのない人もいます。

同じような骨の構造なのに、どうして痛みが生じる人がいるのでしょう。
あるいは「今日は調子がいいのよ」という現象が生まれるのでしょう。

キーを握るのは「心」や「無意識」の領域で隠れん坊をしている感情。

TMS理論を提唱したアメリカのジョン・サーノ博士は自身の著書『心はなぜ腰痛を選ぶのか』の中で、

脳は無意識下の憤怒から注意をそらそうとする。(中略)無意識領域は意識領域のように論理的でもければ、理性的でもない。反射的に反応し、ときにはまったく訳のわからない反応を示すこともある。TMSの発症がその良い例だ。

と書いてます。

TMS理論の痛みのメカニズムは交換神経が働きすぎ、血流不足による酸素欠乏となることから。簡単にいえば「酸欠」が原因!

それを解消する方法の1つが「脳に話しかける」こと。

これは意識が無意識に話しかけるもので、強く話しかけるほど効果も大きいもの。
自分の脳に向かって「もはや痛みという脅しにはのらないよ」「締めつけている組織に血流量を増やしておくれ」などとお願いするわけです。

TMSの治療に成功し、痛みから解放された人は「以前は痛みが出ると攻撃の前触れのように感じていたけれど、今では自分(の脳)に向かって話しかけたり、怒鳴ったりすると痛みが消える」という報告がなされているそう。

人間のからだは自然に摂理がはたらき、たいていの痛みは自分で治癒できるようになっているはず。

痛みが生じたら、抑圧された怒りがあるのだなと感じ、その理由を見つけることが大切です。
痛みが激しい時ほど「そんなこと考えられっか!」となりますが、意識領域の意志が無意識の反射的な反応と闘っていることを知る必要があります。

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