今年の十五夜は9月27日。月とうさぎの関係って?

2015年9月12日ライフスタイル

たけだけしかった暑さもひき、涼しさをそこここに感じはじめているこの頃。

今月はお月見がたのしめる十五夜を迎えます。
「中秋の名月」ともいわれる十五夜は9月27日。
お、日曜日ではないですか!

十五夜は旧暦8月15日のことで、毎年、十五夜の日にちは変わります。
もともと「十五夜」とは満月を意味する言葉。それは新月から満月になるまで、およそ15日ぐらいかかることから。

なお、十五夜=満月とは限りません。
たいてい十五夜と満月は毎年1日ぐらいズレることが多いのです。

なぜなら、新月が満月になる周期は15日ぐらいですが、14日〜16日の誤差が生じます。
2015年の十五夜は9月27日ですが、満月は9月28日。

すすきやうさぎといった、中秋の名月グッズ(縁起物)を飾り、「月を愛でる」な~んて普段使わない言葉さえ、つい言っちゃうようなミヤビなムードの十五夜ですが、いつからこの風理由な習わしが始まったのでしょう?

日本でお月見が始まったのは平安時代といわれています。
そして江戸時代に入ると、作物が月の満ち欠けととともに成長していくことから、月は「縁起もの」とされ、収穫に感謝する行事が十五夜となったわけです。

■月にはどうしてうさぎがいるの?

「月にはうさぎがいる」
「うさぎの餅つき」

など、「月といえばうさぎ」と多くの人が連想するほど、日本では月とうさぎのコンビネーションは強力。
この月とうさぎの伝説は、インドの「ジャータカ神話」からのお話のようです。

簡単に神話のストーリを話すと、

インドで、うさぎときつねとさるが仲良く暮らしていました。

この3匹はいつも「自分たちが獣の姿なのは前世で何か悪いことをしたんじゃないか?」とか 「それなら人の役に立つことにしよう!」などと話し合っていたのです。

彼らの話を聞いていた帝釈天は「では何かよいことほさせてやろう」と考え、老人に変身し、3匹の前に現れます。

彼らは「おなかが空いて動けないから食べ物を分けてほしい」と言う老人のために、嬉々として食べ物を探しに行きました。

その結果、さるは木の実や果物を、きつねは魚を。
しかし、うさぎだけは何も集められませんでした。

うさぎは「もう一度探しに行ってくるから、火を焚いて待っていてほしい」と言い残して出かけて行きました。
が、何も持ち帰ることができませんでした。

(;_;)

その後、うさぎはこんな行動をとって、驚かせます。

「どうか私を食べてください!」

そういって、火の中に飛び込み、まる焼きになった自分の肉を老人に捧げたのです。

老人はすぐに元の帝釈天の姿に戻ると、うさぎのツレ(さるときつね)に語りかけます。

「今度生まれ変わる時には、人間にしてあげるからね。しかし、うさぎにはかわいそうなことをしてしまった。だから月の中に、うさぎの姿を永遠に残してやろう」

こうして、帝釈天のご慈悲で、月の中にうさぎの姿が残ることになったのです。

火の中に飛び入り、自分の肉を焼いて「食べてくれ」と差し出したうさぎの話は想像するとグロテスクで、世界残酷物語のよう。しかし、神話が伝えたいのは「自分を犠牲にして奉仕する心」なのですね。

今年の十五夜は満月の1日前。
満月の夜は感情や体内などに影響を及ぼすことで知られています。
大潮になる時期でもあるので、満月をはさんだ3日間は体の半分以上が水分で占められている人間も涙腺が刺激され、「涙」をこぼしやすくなるそうです。

泣くことは感情の浄化、安定化、つまりストレス解消につながります。
しかも号泣すると、より効果が高くなるそう。

ぜひ今年の十五夜は、怪獣のようにあたりかまわず泣きちらし!?こころを浄化しませんか。