出合い頭の事故。85歳以上のドライバーは45%以上

ニュースと考察

高齢ドライバーによる事故が増え続け、問題になっています。

埼玉県警によると、65歳以上の高齢ドライバーは65歳未満に比べて出合い頭の事故を起こす割合が高く、85歳以上は45%に上ることがわかりました。(2016年の人身交通事故の分析結果より)

 高齢ドライバーによる重大事故が相次いでいることを受け、県警は16年に発生した人身事故2万7817件(うち高齢者5210件)の類型や原因、年齢構成、発生地域を分析。高齢ドライバー事故の傾向をまとめた。それによると、出合い頭の事故の割合は65歳未満が27・9%だったのに対し、65歳以上は32・3%に上り、85歳以上では45・1%に達した。対照的に65歳未満が35・7%と高い割合を示した追突事故は、65歳以上では22・0%にとどまり、年齢の上昇に反比例した。

 県警交通企画課は高齢ドライバーに出合い頭の事故が多い要因について「身体機能の低下により視野が狭まり、左右の確認がうまくできないのでは」と推測。追突事故に関しては「若い人に比べてスピードを出さず、慎重に運転していることから少ないのではないか」と指摘する。(後略)

埼玉新聞 2/17(金) 6:01配信 より引用

高齢ドライバーの事故は自分の身体能力や運転技術が低下していても、そのことに自覚が乏しい方が多いのかもしれません。
運動神経の機能が落ちてしまうことで、左右の確認が遅くなったり(忘れたり)、センターラインの距離感がわからなくなったり・・・。
運転自体も若い頃より俊敏さに欠けてしまうことも考えられます。

また、埼玉県警の調査では、重傷以上の事故を起こした75歳以上の18・7%が、過去1年以内に車をこするといった物損事故を含めて事故歴があることも判明しているとか。
その割合は65歳未満の約1・5倍に相当。重大事故を起こす高齢運転者の「前兆」と考えられます。

高齢ドライバーが加害者になる事故が増え、よく「免許返納」というコトバが聞かれます。
しかし、免許を返納すると移動の「足」に困ってしまうという高齢者は多いと思います。
自動運転カーなど、高齢者を助ける交通手段が登場してくれるとよいですね。