子どもの発達障害は初診までに3ヶ月間以上かかる!?

2017年1月26日ニュースと考察

総務省行政評価局(この機関名、初めて知りました)によると、医療機関で発達障害のある子どもの受診状況を調べたところ、半数以上の機関で初診までに3カ月以上待たされていることがわかったそう。

これは受診できるハコ(医療機関)はあるものの、適切な診断がくだせる医師が圧倒的に不足しているからなのでしょうか。

これは「受診待機児童」ってこと?

現況を把握し、総務省は20日、厚生労働省に改善を勧告しました。

 行政評価局は昨年8~11月、子どもの自閉症やアスペルガー症候群、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)などの発達障害を診断できる医師がいる全国約1300の医療機関のうち、主要な27機関について調べた。

 その結果、高校生以下の受診者が初診を受けるまでにかかる期間は、1カ月以上3カ月未満が6機関、3カ月以上半年未満が12機関、半年以上が2機関あり、そのうち1機関では約10カ月かかっていた。

 初診を待つ子どもの数は10~49人が9機関、50~99人が4機関、100人以上が8機関だった。

朝日新聞デジタル 1/21(土) 7:46配信より引用

かつて、アスペルガー関連の本を制作していたので多少知っているだけですが、日本にいアスペルガーなど高次機能発達障害を診断できる医師は少ないそう。

あるドクターは「アスペルガーなんて花粉症と同じで、環境に適さなかったら症状が出て、環境に合っていたら本人も周囲も気にならない。だから『外国へ行け!』とアドバイスすることもあるんだ」とか。

そういえば、先日見つけた本『ADHDでよかった』は、アメリカ在住の著者の方が現地でADHDと診断されてカウンセリグを受け、お薬を服用したところ、改善されたというくだりに、大変関心を抱きました。

発達障害をサポートする薬は日本ではあまり聞かないけど、症状(というか、過集中など独特な個性)にマッチするのであれば、使用するのもアリなんだなーと。

発達障害ではない人は、発達障害の人に「努力や気合や根性でがんばれ!」と精神面でカツを入れたがりますが、生まれつきの脳の特性からその独特な行動は生じているので、気合・根性論はあまり意味がない行為なんですよね。むしろ、その叱咤激励に耐えきれなくて、鬱などになってしまう人が少なくないとか。。。

今は「発達障害の人の個性に周囲が理解を示しましょう」という対処法が主流となっています。が、まだ日本には入っていない薬が認可され効果が期待できる頃には、「発達障害」という名前も変わっているような気がします。

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