歩くとTポイントが貯まるサービスと「かきくけこ」歩き

2016年4月22日ニュースと考察

高齢者が歩くとTポイントが貯まる、自治体向けのサービスがこれから登場するようです。

「平成25年国民健康・栄養調査結果の概要」によると、成人の一日あたりの平均歩数は男性7099歩、女性6249歩なのだそうです。
(調査時期は2013年11月。調査実施世帯数は5204世帯)

高齢者の健康に関与した事業を行うのはTSUTAYAでおなじみのカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が出資した「ふるさとスマホ」(東京都渋谷区、社長を務めるのは佐賀県武雄市の前市長だった樋渡啓祐氏)。

日本経済新聞 2015/7/28 20:24 からの記事

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は28日、地方自治体向けにスマートフォン(スマホ)関連の事業を展開する新会社を設立したと発表した。グループで展開している格安スマホを活用。高齢者の健康増進策の一環として、スマホを持って歩いた距離に応じて、共通ポイント「Tポイント」を与える自治体サービスなどを想定している。

CCCは新会社を通じて、格安スマホの拡販やTポイントの利用者拡大につなげる考えだ。

(中略)

高齢者にスマホを提供することで、安否を確認できる仕組みなども視野に入れている。今後は賛同する自治体で組織した協議会と連携し、詳細を詰める。今秋にも複数の自治体で実証実験を始める意向だ。樋渡社長は28日の会見で「地方創生につながるスマホ事業を展開したい」と意気込みを語った。

歩くと健康にもよいし、さらにはTポイントも貯められる。
Tポイントは有効期限はあるものの、幅広く使えるし、貯め方によっては倍以上のポイントが貯まる、注目のポイント制度です。

この記事にも記していますが、
日本創成会議が「東京など1都3県で高齢化が進行し、介護施設が2025年に13万人分不足する」という推計結果をまとめ、移住先として医療や介護の受け入れ機能が整っている全国41地域を候補地に考えていることを発表しました。政府の方針に沿った、地方創生をテーマにしたビジネスといえます。

自治体の活性化に積極的に取り組んでいく姿勢がうかがえます。

■ユニークでおトクな横浜市の試み

横浜市の「歩く」取り組みもユニークです。

それは「よこはまウォーキング」(2014年9月より実施)。
対象は40歳以上の横浜市民。
歩数計が無料がもらえる上、歩いた歩数に応じて協力店舗に設置されているリーダーに歩数計をかざすと、歩いた数に応じたポイントが加算されます。
そして、ポイントに応じて抽選で3000円相当の協力店舗の商品券などのプレゼントが当たるというもの。

横浜市の健康寿命は男性が70.93歳、女性は74.84歳(※国民健康栄養基礎調査を元に厚生省が発表。2014年度)だそう。
これは20の政令指定都市では男性6位、女性5位をマーク。
「今後は健康寿命日本一を目指そう!」というのが現在の横浜市のスローガンにもなっているそうです。
このサイトがわかりやすくまとめられています。

■LET’S「かきくけこ」ウォーキング!

さて、歩くことは脳にも関わりがあることがわかっています。

脳生理学者の大島清先生が歩く時に推奨しているのは脳を老けさせないための5つのポイント「かきくけこ」。
この5つの頭文字をとったワードをイメージさせながらのウォーキングを提唱されています。

か 感動
き 興味
く 工夫
け 健康
こ 恋

です。

この「かきくけこ」。たしかにワクワクするワードが並んでいますね。

Amazonで見つけた大島清先生の著書

「ふるすま」のように、これからスマートフォンを用いた健康事業が登場し、 ポイントが加算されるなど、付加価値をつける一石二鳥的なサービスが台頭してくることでしょう。