トルコ・イスタンブールでも「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿
初めてトルコを旅した時に撮影した写真アルバムを久しぶりに開くと、今年の干支であるおサルさん「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿がうつっていました。
今日はそのときの旅の思い出を書きます。
10年以上前、イスタンブールからイズニック、ブルサ、アンカラ、ギョレメ(カッパドキア)、サフランボル、イスタンブールと、2週間かけてバスで巡った旅。
上の写真はイスタンブールのカフェにて。
地球の歩き方をめくりつつ、チャイ(紅茶)を飲んでいると、近くで水タバコをふかしていた紳士が話しかけてきました。
「これ、知っているだろう? 君の国に古くからある言い伝えだよね」
彼は水タバコ本体の真ん中あたりを指さしています。
よく見ると、見ざる、言わざる、聞かざる!のお猿さんたち。
あらまあ、こんな遠くはなれたところで。
なんだか旧友に再会したような気持ち(^o^)
この三猿は日本から伝わったものかしら。
海外で三猿を目にしたのは後にも先にもこの時だけですが、検索するとイスタンブールやアンカラのおみやげ屋さんにも三猿のグッズが売られている様子。
三猿の話からそれますが、トルコ人は日本語を上手に話す人が多くいらっしゃいます。
アルタイ語に属し、日本語と文法の構造が似ていることも大きいのでしょうが、日本に興味を持っている人の割合が他の国にくらべて圧倒的にが多いような気がするんですよね。
なぜトルコ人が日本に?
それは明治23年、トルコの軍艦エルトゥールル号が和歌山沖で遭難した時、和歌山県串本町の人々が総出で遭難者の救助と介抱に当たったことに端を発します。
その後、義理堅いトルコの方たちはイラン・イラク戦争(1985年)の時にテヘランまでトルコ航空機を飛ばし、日本人を助けてくれました。「エルトゥールル号遭難事件の時の恩返し」だと(涙)。
日本人が懸命に介抱した当時の様子はトルコの教科書にも載っているらしく、トルコ人には日本に特別な思いを向けてくれている方々が多いのを実感します。
初めてトルコをバスで巡った時、古都イズニックに行く前に立ち寄ったヤロワという港町でのこと。
あるイチゴ売りのおじいちゃんに「君は日本人かね?」と尋ねられ、そうだと答えると「君の国はトルコ人を助けてくれた。尊敬しているよ」と売り物のイチゴを差し出してくれたことがありました。
日本人がトルコを旅するとこの手のエピソードには事欠かないように思います。
最後に、いかにトルコ人が日本語が達者か、というエピソードを。
アヤソフィアやトプカプ宮殿、地下宮殿などがある、イスタンブール旧市街の観光スポット「スルタンアフメット地区」を歩いていた時のこと。
「あの~、すいませーん! 落ちました、落ちましたよ!」
と背後から、おみやげ屋さんと思しき男性の声が。
あら、リュックサックから何か落としちゃったかしら?
振り向くと、彼はすかさずこう言いました。
「あなたと恋に!」
あ~、やられた! トルコ人のこのセンスに脱帽!
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