東京都と民間の連携。高齢者の見守りサービスが大きく動いています

2016年11月20日ニュースと考察

高齢者の見守りサービスが注目を集めています。

ひとり暮らしの高齢者の方は突然、病気になったとしても、すぐに助けを求めることができない場合も考えられます。
また最近では独居や核家族化、近所とのコミュニケーション不足の傾向から、認知症の方を狙った窃盗や空き巣、詐欺といった被害も起こり、社会問題となっています。

東京都は民間の企業や団体と連携し、高齢者の見守りを支援する「地域づくり協定」を結びました。
商品の配達や営業活動で高齢者のお宅を訪問した際、病気や体調不良などの緊急時の異変に気づいたら、自治体に連絡し、対応します。

 (前略)
 このほど都と16社・団体が「地域づくり協定」を締結した。大手コンビ
ニのセブン-イレブン・ジャパンとファミリーマート、宅配サービスをし
ている東京都生活協同組合連合会(新宿区)、購読者宅を毎日訪れる新聞販
売店のほか、タクシー会社、信用組合、不動産業者、農協もメンバーとな
った。

 高齢者の見守りに加えて、悪質商法をはじめとする消費者被害の防止に
も取り組む。都はカイドブックを作成・配布するなど支援を進めている。

(日本経済新聞2016年4月6日(水)より)

日本は今後も高齢化が進み、2025年に75歳以上の後期高齢者の人口は2179万人、75歳以上の独居高齢世帯数は447万件と予測されています。
つまり、2025年頃、団塊世代が後期高齢者となることから、対象人口が急増することになります。

その頃にはスマホ端末、ウェアラブル機器、AI、ロボットなどの技術もさらに進化していることでしょう。

最近ではひとり暮らしの高齢者が増え、もしもしの場合には安全を確保し、緊急時の対応をとる必要があります。
上記の技術を生かしたセンサーや機器などを用いた安否確認サービスも利用し、実際に顔と顔を合わせてコミュニケーションを図る「見守りサービス」で、緊急時に迅速に対応していきたいところ。

民間の見守りサービスだけでなく、私たちも一生活者として普段から、近所の高齢者に声をかける姿勢が大切ですね。

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