うぐいすと梅。美しき春の訪れを和菓子で表現

食べもの

先日、お会いしたKさんからいただいた和菓子が上の写真。
外箱を開いてに中身を見た途端、あまりの美しさに嘆息・・・。

美しすぎて、食べられない!
(゚∀゚)

こちら、喜多家さんプロデュースのお店「六人衆」(外苑前)の和菓子。
和菓子というより、もはやこれは「作品」とよびたくなります。

しばらく見とれていて、意を決して食してみました。

桃色のものは羊羹で、上の生地はかるかんのような食感。
そして六人衆さんならではの見事に梅とうぐいすの細工。こちらは練りきりで作られているのでしょーか。

見た目だけでなく、甘美なお味がからだじゅうにしみこんでいくよう。

シ・ア・ワ・セ。
(*^^*)
ただただ美味に瞑目してしまいました。

さて、こちらをいただきながら思い出したのはなぜか、少年探偵団シリーズて知られる作家の江戸川乱歩。
江戸川乱歩こと平井太郎さんは甘いもの好きで知られる作家で、執筆中、甘いものを食べたくなると、書斎で手を何度か鳴らし、お家の方に合図したとか。

記憶はあいまいだけど、甘いものが食べたい時は◯回、おせんべいみたいなしょっぱいものだったら◯回と決められていたそうな。
このエピソード(フィクションかもしれないけど)を読んだのは久世光彦さんの小説『一九三四年冬─乱歩』だったか。

この小説の中で久世さんは『梔子姫( くちなしひめ)』という物語を乱歩を意識した作風でお書きになっている。
『一九三四年冬─乱歩』を読んだ乱歩ファンのなかには、この『梔子姫』をまだ世に出ていない乱歩作品だと思い、この本を探した人もいたと、生前の久世さんは語られていた。

美しい和菓子から江戸川乱歩、そして久世さんの『梔子姫』へと想像がふくらみ、久しぶりに乱歩と久世作品を読んでみたくなりました。
Kさん、いつもありがとうございます!

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